2009/12/12

MUDDY WORLD & CLISMS presents "GRAVURE" vol.4 @ 六本木SUPER DELUXE

2年に1回やっていると言うCLISMSmyspaceMUDDY WORLDmyspace共催の企画「GRAVURE」があったので行ってみました。

場所は六本木SUPER DELUXE
SOUNDROOMぶりですな、ここ来たの。


顔ぶれは以下。


明治学院大学出身者(在学中?)が多いですね。元々その辺の人たちが始めたイベントっぽいです。
詳しいことはよくわかりませんが。

最初、やっぱり内輪感あるのかなーと思って迷ってたのですが、明治学院でない知り合いが数名行くっぽい情報を掴んだので気軽に臨みました。


最初がオープニングアクトとして有馬和樹(おとぎ話)でした。

この日、本当はDJ BOOKOFFらとのグループ"君にとどけ"名義でのスペシャル演奏をするとのことだったのですが、DJ BOOKOFFの都合により参加できなくなったので有馬くんのソロとなったそうです。

おとぎ話を一切聴いたことないので多分みんなほど楽しめてないと思うのですが、彼のふにゃっと力の抜けたような歌が心地よくSUPER DELUXEに響いてました。

1曲目はおとぎ話の曲をアカペラで披露してました。
原曲知らないからありがたみが薄い自分でした・・・。


「君の彼女になりました~」みたいな歌があったのだけども、なんかそういうシチュエーションてのは、ほかほかしますね。その歌の言葉がなんだか温かかったです。

作ってきたという新曲は譜面台を自らなぎ倒して宙を見ながら披露してました。
彼はそんなに難しいことをやってるタイプではないのですが、そういうところでシンプルに歌を届けよう、っていう姿勢は良いですね。

いつかおとぎ話も聴いてみたいと思いつつ、未だに聴けてないので誰か優しい人はCD貸して下さい(笑)。



お次が何回か対バンしている&見ているのでこの日の出演者の中で最も親しみが個人的にあるガガキライズでした。

ガガキライズ、さすがのホームっていう感じで非常ににぎわってました。
やはり彼らはステージに上げられて演奏するっていうより、フロアとの高低差のないところで人に囲まれてやってる方が盛り上がりますね。

ドラム&弦楽器デュオって音の少なさを埋める為か結構張り詰めた演奏をするグループが多い印象なので、そういう方が色々緊張感も高まって良いのかもしれませんね。


終わり際ではドラムの井上くんがドラムの上に立ったりと絶好調の模様でした。

しかし井上ドラムの突っ走る張り詰めた感じと、畳み掛けるように色んな音が高速で繰り出される吉澤くんのギタープレイは良いですね。

吉澤くんなんか、日ごろ結構物静かな人なので、男らしい力強さがギター弾いてる時だけ出てくる感じが、日ごろを知っていると面白いです。



次がCOJO。

バンド"俺はこんなもんじゃない"やソロなどで多岐に渡る活動をしている狩生健司さんのバンドでした。
狩生さん、以前上智大学でトークしているのを見た以来だったので久しぶり感がなかったのですが、何気に狩生さんの演奏見るの初めてでした。


感想としては、狩生さんのギターは非常に良かった。
シンプルなエフェクトを足元に並べつつ、デジタルディレイのホールド機能を小刻みにしようした電子ノイズを挟みつつ、ワウペダルを効果的に使いつつ、全体に溶け込むようなプレイをしてて良かったです。

で、「ギターは」と書いた理由ですが、個人的にその他の要素がちょっと好きでなかったです。
まず圧倒的に演奏が長いのと、ノンストップで3~40分くらいやっていた点かしら。
やはりインストの長時間演奏は聴く人を選んでしまうので、あらかじめそういうものだとわかってない人が見るといつ終わるんだろうって思ってしまう面がありますね。
で、3~40分の演奏を長いと感じさせない演奏だったら良いのですが、鍵盤の方のプレイがいまいち好きでなかったこともあって途中で飽きてしまいました。

終盤?でアコーディオン系の音色で演奏してましたが、その辺は良かったかな。
ドラムはとてもうまくて見ごたえありました。

鍵盤、及びその他打ち込みなどを使った電子ノイズ部の人の音が結構重要な役割をしているものの、そこらへんが好きな音じゃなかったあたりが残念でしたが、また見る機会があったらきっと音がまた違いそうな、そんな即興的音楽だったので、またどこかで見れたら違う側面で見てみようかなと思った次第でした。



次がMUDDY WORLD。

MUDDY WORLDはジョン・ゾーンのレーベル、TZADIK RECORDSあたりから音源だしたとかなんとかっていうので名前だけ知っていて、かつ以前渋谷LUSHに出た際にギターの添田氏ソロと対バンしたこともあって、本体?と言えるMUDDY WORLDがいよいよ見れると言うことで期待してました。

1月に対バンしたと言う際に少しだけ添田氏と話した時、彼は「(ノイズ系ブッキングに出演していながらも)エフェクターは好きでない」と発言していたのが印象的で結構覚えていたので足元を注意してみていたのですが、エフェクターはなし、アンプ直で演奏してました。
(その1月のソロの時はエレクトロポップだったのでさっぱりノイズではなかったのですが)


ベース、ギター、ドラムのシンプルなトリオ編成でボーカルなしのインストが主。
クリーンで、ちょっと立て込むと歪むっていう程度のアンプセッティングでただただ演奏されるっていうものだったのですが、この「ただただ」が実に巧妙で、結構良いライブでした。

会場で会った(シェパード放し飼いのパーカッション担当の)門田くんが結構好きだとのことで、門田くん評を事前に聞いていたのですが、どこかエスニックな匂いがするようなフレーズが聞けるとのことで、その辺を注視していたのですが、なんとなく言わんとしているところがわからないでもなかったですが、なんと言うか、いずれにしても日本人による日本人の音だっていう感じも薄く、かといってUKの匂いがする(っていうケースはやはりロックにおいてはどこ行っても多いと思うんですけど)とかそんな感じもせずで、不思議な音でした。

このバンドの音はガガキライズとは対照的な空間、隙間を感じるようなサウンドながらも、その空間の作り方に独特のエッセンスを感じるもので、なかなか楽しめました。
(インストでよくある「ポストロック」な香りがそんなにしないあたりも面白かった)



ラストがCLISMS。


CLISMS、以前見た時は人がとにかくいっぱいで、後ろの方からちらっと見たのと、あと途中から見たこともあって気が微妙に逸れてたので「ちゃんと見れる日を設けて気を入れなおしてみよう!」と思ってたので、この日が来るのを実はそのときからちょっと楽しみにしてました。

やはりホーム、かつ自主企画での演奏ともなると気合が違う印象です。
客側も久しぶりのCLISMSってことあってみんなの期待、わくわく感が伝わってくる場内の雰囲気がとても良かった。

曲については、色んな要素を吸収しつつもポップながら巧妙に練り上げられたものが多く、めまぐるしいようだけども整然としたあたりがバンドとしてのうまさを感じさせる面白いものでした!

さっき調べててわかったんだけども、ドラム&ボーカルを務める人がおとぎ話のドラマーで、ギターの牛尾氏もおとぎ話のメンバーなんですね。
おとぎ話の活動が盛んでCLISMSがあまりやらなくなった、っていうような話をよく聞くんですが、同じメンバーがいながらも魅力がきっと被らないあたり、この辺の顔ぶれの面白いところかもしれませんね。


個人的に、やはりLUSHあたりでよく会うベースの吉田くんの本来の味とも言えるCLISMSでの演奏、これが良かったですね。
彼はDJで毎回Buzzcocks、Iggy、Primal Sceamあたりを流す人なんですが、彼のそれらの趣味が非常に演奏に出ている印象で、自分もBuzzcocksが好きなので勝手に趣味が合うと思ってるのですが、そういう面からも彼のフレーズが耳に心地よくて楽しかったです。


あと、先日対バンしたばかりの久さんのドラム。
彼はギタリストでもあるけどこのバンドではドラム兼鍵盤を兼ねていて、そっちのプレイもなんら劣ることのない技術を持っているあたり、すごいなーと思う次第です。


リードドラムとしてはもう1人の方っぽかったですけど、サブドラム的位置ながらも向かい合ったツインドラムっていう編成、そしてベースにギターでだいたいインスト(ドラムの彼が歌う曲もあったけど)っていう音楽性の特異さはユニークですね。

恐らく自分がいまさら語るよりもさんざん活動してきて語られてるバンドだと思うので、感想程度にここに記しておいた次第です。

音源買おうかと思ったんだけど手持ちで細かいのなかったのでやめました。



最後はみんなで有名でみんな知ってる曲をお祭りの締めとしてカバーっていうセッションで終わりました。

DJそれいけカープこと、マリーちゃんが加わってました。


イベント全体の評としては、やはりどうしても内輪ノリの感じは拭えないかな、と言った印象がありましたが、おとぎ話がどうとか知らなくても個々の演奏の充実度は高いライブでした。

また2年後もぜひやりたい、とMUDDY WORLDのドラムの人が言ってたので、2年後もレポできるくらい、このblogが続いてたら面白いなと思う今日この頃です。

そして、音楽の輪がもっと大きく発展して、より充実したイベントになってたら良いなと思う次第です。

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