2008/11/24

小山絵里奈 @ 関内LazyBones

小山絵里奈myspaceのライブが関内Lazy Bonesであったので行ってきました。




毎回少しずつ変化をもたせながらあれこれ試行錯誤しており、ライブならではのパフォーマンスを模索している小山さんなのですが、今回はガットギターに小田島伸樹さん、アイリッシュハープ&バウロンに廣瀬沙耶佳さんのトリオ編成でした。

このトリオは2008/04/28の「GROWING DROPS meeting」、2008/09/14の月見ルでのライブと、個人的に3回目だったのですが、ガットギターにアイリッシュハープのいずれもナイロン弦の響きが絡み合う音でとても魅力的なので楽しみにしておりました。

かつ、この日はワンマンで、対バンなしのたっぷり2部制でした。




この日はあいにくの雨で、駅から徒歩5分弱と近からず、遠からずのお店へは微妙な具合でした。

早めについたのでビールを飲みながらライブが始まるまで時間潰してました。


で、案の定手持ち無沙汰になってきたのと(笑)、アイリッシュハープをまじまじと見る機会がなかなかないので、廣瀬さんに断りを入れてアイリッシュハープをガン見させて頂きました。


とは言ってもそんなに分解するほどに写真撮っても仕方ないので、ちょっとしたチャームポイント?だけ紹介。

弦側にハート型のホールがついてます。これがさりげなくかわいいです。
廣瀬さん曰く、このメーカーのハープにはこのホールがついている、とのことだそうです。

すこーしだけ弦の配置なんかも教えてもらったのですが、難しいですね。左手で低音側の弦、右手で手前側の高音側の弦に手を配置して、1、3、5度のところに親指、人差し指、・・・中指だったか、薬指だったかわすれましたが、ほどよく配置するみたいです(笑)。

ピアノやってる人の方が習得は早そうだなという気がしました。
ギターの場合、左手でコード、右手でホール側を爪弾くことをしているので、両手で爪弾くっていう感覚がやはり難しい(忙しい!)ですね。

しかもピッチ調整(半音)をする場合はペグ側のレバー的なものを適時いじって半音階を出すようで、これがまた忙しい。

でもこの、ギターで言うフレットのない「端から端まででピンと張られた弦が響いてる」まっすぐな音は本当に美しいです。


続いてバウロンのばちです。

3種用意してるそうです。

1本はヒッコリー材のスティック、1本はPerlの細い材をまとめた細いもの、1本はそれよりももっと太くまとめたもの。

硬いシンプルな音はヒッコリーのもので、スナップの効いた(木々がぶつかる雑音混じりの音)音を鳴らす際はまとめたスティックを用いるみたいですね。

少しだけ叩き方も教わったのですが、鉛筆を握るような感じで握り、水銀の体温計を冷ますのに振るような方法で叩くみたいです。この動作、体温計以外で使わないのと、体温計の先をどこかにぶつけないように振る程度でしか使わないので案外難しいです。

ぱっとわかりやすくその方法を言ってくれたのですが、ぱっとはできないので、やはり日ごろからこれ叩いてる廣瀬さんすごいなーと実感しました。

ちなみに叩く面の裏側に、水を片手ですくうような感じで円を狭めるようにピッチ調整を演奏中にしながらフィルを入れたりしているとのことでした。これもなかなか、叩きながら片方でピッチ調整が難しいです。日々やらないとだめですね。バウロン欲しいなぁ・・・(笑)。


最後に廣瀬さんのスマイルとバウロンです。

良い笑顔!

廣瀬さん、丁寧な説明ありがとうございました。





この日のセットリストです。

<1部>
  1. MARIMBON
  2. ノンモの森
  3. 幻ゲーム
  4. 驟雨
  5. 月影乙女

<2部>
  1. 豚(新曲未発表曲/仮タイトルです)
  2. バースデーソング!
  3. LIttle Things
  4. ユウリタユフエリウライ
  5. Monster's Birthday
  6. my favorite things
  7. 豚(ふたたび


小山さんから頂いた自家打ちタイプそのままで載せてみました。

ラスト2曲はアンコールでした。





1曲目「MARIMBON」では廣瀬さんがバウロン、小田島さんがガットギターの編成で、寒かったこともあり小山さんも小田島さんも上着着っぱなしでした(笑)。

小田島さんだけの際の、エレキギターにマルチエフェクターを駆使した原曲のトリッキーさを再現したプレイも面白いのですが、跳ねたガットギターにバウロンのトコトコ言うリズムに小山さんの歌の編成は見事ですね。最近ではクラップ(手拍子)、指パッチン(Finger Snap)も駆使しての「よりアコースティック」「生身」の融合でもってにぎやかな音になってます。

やはりどの楽器もアンプリファイされてない音なのでシンプルで隙間が出来るんですが、この曲の面白さは「跳ねてる」「隙間がある」ところにサビでメロディがぐっと広がるところな気がいたします。

でも「骨」にまつわる歌(おじいさんが亡くなった際の火葬後にこの歌の種が生まれたそうです)なので、隙間を感じてしまうと、どこか老人の骨粗鬆症的なものがよぎります。(冗談です)

火葬された後の故人の骨は、やはり老人故の密度がどうあれ、焼かれたカルシウムの塊がさらさら、からからとしたものなので、その硬い、でも軽いものがぶつかる音のイメージがこの曲に繋がっているんでしょうね。

詳細はこの曲が収録されている「NOMMO」のじっくりと解説した記事にも取り上げているのでご興味沸いた方は「NOMMO」を聴きつつ見てみていただけると幸いであります。






えーっと、時間かけてじっくりレポ書いてたのですが、時間が開いてしまったのであとはざっと書きます。

途中でバースデーソング!って書いてあるのは、歌ってもらっちゃいました。
この日の前日が自分の誕生日でして、どこぞかで情報が伝わってたみたいで歌ってもらっちゃったわけです。
人生で一番照れました(笑)。

でもほんと、自分の好きなアーティストに歌を歌ってもらえるなんて、(別に死のうとしていたわけじゃないけど)生きてて良かった!!!と思いました。






あとは新曲の「豚(仮)」
の披露ですかね。

時間が経ってしまったのでどういう歌だったか忘れてしまいましたが、また来年楽しみにしておこうと思います。




トリオ編成だと一人がリズム(バウロン)、そして一人が伴奏、そして歌が乗るっていう手法が取れるので小バンド編成と見るとバランスが良いですね。

がっしり組まれたバンド、っていうよりは「小山絵里奈のサポート」っていう感はあったんですけど、徐々に結束と息が合い、高まっていくような感触をリスナー側から感じます。


このトリオでフランスのLEX 2009に出演するとのことで、国境や文化の壁をを越えて海外でも小山さんトリオの音が響き渡ることを日本から応援したいと思います。


おまけ動画「My Favorite Things」

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